お金を惜しみなく使う大阪府の夏祭り

「お金は喜んで使わなあかん」--。串カツ屋のご主人に教わりました。例えば、ソースの「二度漬け禁止」です。なぜ小皿を用意しないのでしょうか。ソースが無駄になるからです。その代わりにざく切りのキャベツでソースをすくいます。ケチとは、お金を無駄なく惜しみなく使うことです。大阪の夏祭りは華やかさ、晴れやかさを競うので、花代(ご祝儀)を惜しみません。「シブチン」ではありません。

■寄付金オンリーで賄う「淀川花火大会」
確かに、大阪の夏祭りは「半端ない」です。「なにわ淀川花火大会」もその一つですね。地元ボランティアが企業や団体、商店や個人から寄付を募り、その寄付金だけで運営費を賄う手作りの花火大会です。毎年8月第1土曜日(午後7時40分~8時40分)に、新御堂筋淀川鉄橋から国道2号線までの淀川河川敷(十三会場、梅田会場)で夏の夜を彩ります。オープニングからフィナーレまで5つのテーマに合わせて音楽シンクロ花火が打ちあがり、国内屈指のエンターテイメント花火ショーが満喫できます。お金を喜んで使うのであれば、協賛観覧席の購入をおすすめします。エキサイティングシート(お弁当・お茶付き)は前売価格9000円と少し高いですが、最も川岸に近い特等席です。パノラマスタンド(クッションシート付き)の前売価格は3500円(当日4000円)とリーズナブルですが、スーパー堤防の傾斜を利用した会場で、川岸から離れています。屋台は約500店が出店していますが、約50万人の人出ですから、たこ焼きには出会えないかもしれません。しかも、混雑で暑さ倍増です。涼を求めるなら、JR大阪駅に近い「梅田スカイビル空中庭園展望台」がおすすめですね。食事もトイレも心配ありません。専用チケットは事前抽選方式の販売です。チケットぴあが7月15日から7月29日まで応募を受付けていて、当落の連絡は7月31日です。ディナー付きプラン(60分フリ-ドリンク付き8500円)も用意されていますが、こちらもチケットぴあの抽選販売です。

■地域の絆で賄う「岸和田だんじり祭」
岸和田の一年の計は「だんじり」にあります。「岸和田だんじり祭」では福沢諭吉が大集合します。個人名義の寄付金は1人当たり数万円から数十万円とか。私が嫁いだら、エコノミー(家計)ショックを起こします。昔は収穫を祝うお祭りでしたが、今は地域の絆を確かめるお祭りです。岸和田では9月祭礼(岸和田地区、春木地区)と10月祭礼(東岸和田地区、八木地区、山直地区、南掃守地区、山滝地区)に分かれ、だんじり(地車)の曳行が行われます。9月祭礼は第2土曜日が宵宮(午前6時~午後10時)、日曜日が本宮(午前9時~午後10時)、10月祭礼は第一土曜日(午前6時~午後10時)が宵宮、日曜日(午前7時~午後10時)が本宮です。だんじり祭りは、「勇壮」と「危険」が同居しています。特に、「やりまわし」です。京都の祇園祭に準えると、鉾の「辻まわし」に当たります。違いはスピードで、鉾は低速に曲がりますが、だんじりは高速に曲がります。重さ4トンのだんじりが急カーブを一気に曲がり抜けるのですから、迫力満点です。人気スポットは「カンカン場」ですね。カンカン場とは、「看貫場」と書き、船荷の重さを量る機械のことでした。このカンカン場には有料観覧席(2000円~6000円)が用意されています。屋台は約300店が出店します。町内のお祭りであり、観光客は二の次ですから、臨時休業のお店が少なくありません。営業しているお店もありますが、とても混雑します。確かに、屋台は有難いですが、女性なら「ゆっくりお食事がしたい」と思うでしょう。そんな時のおすすめは「岸和田カンカンベイサイドモール」(港緑町)で、グルメフロアには15店のお店があります。お昼の時間帯を避ければ、どこかのお店に入れます。問題はホテルかもしれません。岸和田がダメなら大阪市内のホテルを予約しましょう。南海難波駅から約30分で岸和田に着きます。岸和田駅は混雑するので、1駅前の和泉大宮駅か、1駅後の蛸地蔵駅を利用する手もあります。

■値切ったお金で賄う夏の「ハレの日」
その他にも、市民手作りの「豊中まつり」や「高槻まつり」などがあります。「豊中まつり」は毎年8月第1土曜日と日曜日に豊島公園(豊中市曽根南町)で開催されます。「高槻まつり」は毎年8月第1土曜日と日曜日に桃園小学校(高槻市桃園町)で開催されます。大阪夏祭りの旅で、値切り文化の謎が解けました。それは持ちつ持たれつでお互いに助け合う精神が培われているからです。事実、東京のデパートは業績不振ですが、大阪のデパートは業績好調です。もちろん、大阪のおばちゃんはデパートでも値切ります。その値切って使わない大切なお金を「夏祭り」という「ハレの日」に使うのです。だから、大阪の夏祭りはハレやか(晴れやか)なのです。夏祭りを観ると、本当の大阪が見えますよ。


イベント・レジャー・旅行カテゴリの最新記事